大切にしていることは指標で示す【3.16】

秘伝書・エピソード3

〔秘伝書③〕「不振事業の再生。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード3/赤字から稼ぐへ ~「高くても売れる」超優良サービスづくり~」

  • 第二章.2年目のキセキ
  • 大切にしていることは指標で示す ~選ばれ続ける理由~ 【3.16】

未来と軌跡

商品やサービスの提供価値を適正に判断するための指標を設定します。数値化し、数値を追い続けます。何を指標化するかにより、事業の成長スピードや未来は大きく変わってきます。指標化には、事業改革の軌跡を記録として残すという役割もあります。

幸せな数字か?

指標は計測可能な客観データであるため、現状や状況変化を見定められます。指標化により、メンバーや現場仕事委託会社は自らの仕事の達成部分と未達成部分を把握できます。目標値が幸せな数字であれば、改善行動は日増しに自発的になっていきます。

指標で未来を鮮明に

顧客へは、シェアや拠点数、サービス員数、当日訪問率、顧客満足度などの大切にしている、大切にしていくことを指標化して示します。指標は未来への道筋を鮮明にします。高付加価値を提供し続けなければ、解約され、ビジネスは終わってしまいます。

健康リスクも指標化

専門チームと現場仕事委託会社にとって事業収支や顧客満足度、従業員満足度に影響を与える要因は重要です。従業員の満足度は、職場の健康状態を定量評価する集団ストレスチェックの総合健康リスク指数と働きがい指数を指標として活用しました。

達成度合の常時表示

顧客応対メンバーには、標準対応の業務進捗にかかわる指標を注視してもらいます。当初から行っていた月次確認に加えて、後には指標達成度合の常時表示機能を追加しました。指標化によって標準対応の顧客を大切にする方針が一目瞭然となりました。

指標は劇的に改善

クレームゼロを目指していた頃に現場仕事委託会社と共有していた指標は故障再発率や点検後故障率でした。専門チーム発足後は、当日訪問率や修理完了日数などの標準サービス向上に繋がる指標に変更しました。その後、本指標は劇的に改善しました。

平均値への磁石

指標化においては、平均値への磁石に注意します。人の行動は元の行動の善し悪しにかかわらず、磁石のように平均値に引き寄せられます。望ましい行動を取っている人には平均値は伝えず、行動を肯定するメッセージだけを伝えるという工夫も必要です。

指標分析、施策立案

事業改革の軌跡を残すため、事業概況は毎年改定します。サービス内容や体制、沿革なども大切ですが、基礎データとなる市場の推移と事業収支の重要項目の指標化が肝です。指標データを分析することで施策を立案し続けることができるようになります。

  • to do 31:顧客や業務委託先に訴求する指標を定める。(刊行物で訴求する)
  • to do 32:指標を常時モニタリングし、達成を共有できる仕組みをつくる。

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