〔秘伝書③〕「不振事業の再生。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード3/赤字から稼ぐへ ~「高くても売れる」超優良サービスづくり~」
- 第一章.1年目のキセキ②
- ジタバタせずに受け入れる ~○○○○を武器まで高める~【3.02】
恒例行事
「コンプライアンス安心宣言ってなに?そんなことできるわけない。やめなさい」と言い放つ後田大阪南支社長。「できます。やります」と断言する私。2年に及ぶこのやり取りは恒例行事でした。賛同は得られずとも、志は理解されていました。
不適切運用の続発
不適切事例は、新規事業など目立つ部分で起こることは稀で意識があまり回らない軽視しがちな部分、業務の端々で起こります。今回、MNV保守事業にスポットライトを当てたことで長年に渡る不適切運用の発覚が相次ぎ、対応の各局面で苦労しました。
ジタバタせずに受け入れる
想像を超えた現実をジタバタせずに受け入れ、専門チーム発足後の半年間、ひたすら自主点検を繰り返し、業務プロセスを正常化しました。支社長と共に上層部へ報告した際、「うーわぁ。大人に対してこんなに怒るんだぁ」とひくこともありました。
プラス思考で行う
意識したのは何事もプラス思考で行うことです。コンプライアンスは、うまく高めれば安心して仕事が出来るだけでなく武器にもなります。健全な契約履行とサービスレベル維持や向上の仕組みをアピールするコンプラ安心宣言の公表を目標に掲げました。
方針を掲げ、期待を超える
真意は、目標を掲げ、目指し、達成を共有する組織への変革と、期待値を超えるサービスや業務の深化を習慣化させることにありました。その象徴が、コンプライアンスを武器まで高めることであり、この達成には2年の歳月を費やすことになりました。
事業再生を確信
しかし、これを達成できた時、事業再生を確信しました。役目を終えたコンプラ安心宣言の公表はやめました。後田支社長の異動も一因です。「コンプラ安心宣言なんかできるわけない」「やります」の会話、期待を超えたい相手がいなくなったからです。
サービス×プロセス×ヒト
コンプライアンス遵守とCS向上は同一線上にあります。専門チームは、一人ひとり、風土・職場環境、仕組み、そして管理者としての教訓を活かし、事業の透明性と顧客視点で仕事の質、サービス内容×業務プロセス×従業員対応を高め続けています。
リスク対応No.1部署へ
専門チームは、あえてリスクゼロを目指さず、リスク対応No.1部署として行動をし続けています。後に、東京本社や中部支部で類似の保守事業で不適切事例が発覚した際も関西支部だけは健全でした。そう、コンプライアンスは武器になっていました。
- to do 03:必ずトップの賛同を得る。(トップの意に反する改革は失敗する)
- to do 04:期待値に10%オンした110%まで業務を深化することを習慣化する。
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