〔秘伝書①〕「営業改革。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード1/人類の祖先、木登り下手説 ~創意工夫はやがてみんなを豊かにする~」
- 第一章.観察力、行動力 外伝②
- 人は何千何万回見ても一生見えないものがある ~観察力:見る力★~【1.02】
固定型から成長型に
新メンバーのオリエンテーションでは毎回「コンビニの看板」「腕時計の意匠」「自動販売機の儲け」の話をします。観察力に係わる話です。組織への理解を深め、適応してもらうため、マインドセットを固定型から成長型にいち早く変えてもらいます。
一文字だけが小文字
紙にセブンイレブンの看板のロゴを描いてください。描きましたか?アルファベット綴りの一文字だけが小文字なのが盲点です。伝えたいのは小文字である理由ではありません。これまで看板を何百回、何千回と見てきても気付かなかったということです。
関心を持てば見える
これは人は何万回見ても見えないものは一生見えないことを意味します。この話を聞いた直後は、他のコンビニの看板の特徴が見えてきます。関心を持てば物事は見えてきます。仮説を立てれば、完璧に見えてきます。ディー・エヌ・エーのロゴも素敵です。
決めた物事だけ見える
自分の腕時計を見ずに腕時計の意匠を描いてみてください。描きましたか?目に入るものすべてを見ているわけではなく、見たいものと見たくないものを自然に選別しています。気にすると物事は見えます。予め見ようと決めた物事だけが見えています。
物事には奥行きがある
社内の自動販売機でポカリスエットを買いました。儲けたのは一体誰でしょうか?MNVトレイル社やアサヒ飲料という答えは第一階層です。電力会社、容器製造会社、運送会社、商品運搬中に立ち寄ったコンビニ・・・。物事には階層、奥行きがあります。
まだ見えていない物事
深いところまで見れば見るほど、その先にまだ見えていない物事がたくさんあることが分かります。表面だけ見て、十分見えたつもりになるとそれ以上は何も見えません。見る力を磨くにはまずは自分には見えていないものがあることに気付くことです。
2年経っても見えない
出向相互受け入れ中に、クールビューティ、ネオ・アマゾネスを経てミカン・ザ・ボンドガールに三変化した井河さんの任期終了前に、もう一度セブンのロゴを今度はカラーで描いてもらいました。2年半が経っても見えていないものがまだありました。
七変化への中間点へ
これから先も自分は未熟であるという意識を持ち続け、行動範囲をもっと広げていけば、セブンのロゴもまた違って見えることを伝え、最終講義は終了です。新たな発見をしたとき、それは四変化目の瞬間です。完成体となる七変化への中間点に到達です。
- to do 03:物事には階層があり、自分には見えていない物事があると心得る。
- to do 04:物事を完璧に見るために、関心を持ち、自分なりの仮説を立てる。
★reference「見る力 ~人は何万回見ても、見えないものは一生見えない~」
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