〔秘伝書③〕「不振事業の再生。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード3/赤字から稼ぐへ ~「高くても売れる」超優良サービスづくり~」
- 第六章.5年間のキセキ②
- 人材の流動化について考える ~別れと人材交流~【3.46】
文化の破壊者
人材受け入れこそが最大のチーム戦略です。スキル以上に文化や価値観の適合度で評価します。陰口や批判ばかりする人物は、僅かな不満を抱えるメンバーに忍び寄り、文化の破壊者となります。コンプライアンス違反者と同様、迷わず配置転換します。
幸せな配置転換
メンバーが幸せになれる配置転換を考えます。制裁的な異動であっても同じです。また、番頭は特に功労者として希望する部署への異動を叶えます。新入社員が早期にチームに溶け込むことも重要なテーマです。6年目、二人目の新入社員が配属されました。
同一業務従事者はゼロに
6年目を迎え、同一業務の長期従事者はゼロになりました。10年以上同じ業務で事業を支えてくれた功労者のひとり、羽鳥さんも一旦、他事業に異動です。「何かあったの?」と心配する声も出ましたが、理由は組織・本人ともに対応力を磨くためです。
かぶり気味におめでとう
4年目の終わりに白石さんから相談がありました。「申し訳ないです。5月から別の会社で働きたく、会社を辞めさせてください」の言葉にかぶり気味に「おめでとう!」と伝えました。白石さんからは「いやいやいや。ちょっと待ってください」でした。
理由はっきりなら好影響
「キャリア形成のために今ここで働いているだけ」というのも悪くありません。働く理由がはっきりしていれば、仕事に前向きで全力で取り組むため、組織に好影響を与えます。私自身、転職者なのでやりたいことが見つかった人を素直に応援できます。
辞める前提で受け入れ
派遣社員も結婚、出産、正社員採用等で辞めるリスクの高い人を積極的に受け入れます。前職ブラック企業、初の事務職なども多いです。介護や体調不良など本人が不本意な形で辞められると悲しいです。あえて、前向きな理由で辞めそうな人を応援します。
異文化人の受け入れ
資本関係のある会社とも積極的に人材交流します。現場力習得を目的とした出向先1社に加えて、5年目からはもう1社と企画系人材の出向相互受け入れを始めました。事業領域拡大に向けた仕込みと異文化人の受け入れによる相互刺激を狙ったものです。
資本関係のない会社へ
6年目から資本関係のない現場仕事委託会社にも現場力習得、施策検討を目的に出向者を出します。初代はプレミアムキャスト制トライアル開始前に現場出向を1年で切り上げて復帰し、班長としてキャスト制を軌道に乗せた世代の聞き上手、鐘楽さんです。
- to do 89:陰口や批判ばかりする文化の破壊者は、迷わず配置転換する。
- to do 90:メンバーの同一業務の長期従事をなくす。3年目安で配置転換する。
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