〔秘伝書①〕「営業改革。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード1/人類の祖先、木登り下手説 ~創意工夫はやがてみんなを豊かにする~」
- 第二章.マネジメント基礎 外伝⑥
- 謝罪はピンチではなく、ビジネスチャンス ~謝罪の極意と神髄★~【1.12】
恥の文化
人は悪意がなくても、加害者にも被害者にもなり得ます。紙一重です。古き日本では恥の文化が影響し、報復として恥ずかしい謝罪を求めます。心の問題と物理的な損害の両方を解決すべきところを「謝罪さえすれば許す、許される」と考える節があります。
第1次感情を慮る
第一次感情である「悲しい」などの負の気持ちが一定量を超えると、コップから水が溢れるかのように第二次感情の「怒り」に変わります。コップの大きさ、許容量は様々です。表面的な怒りの部分に捉われすぎず、第一次感情の正体を慮ることが重要です。
怒りはリクエスト
メンバーには、顧客が怒っていても自分が怒られていると思う必要はないと伝えます。怒りは防衛感情です。必死に何かを守ろうとしています。怒りはリクエストです。腕組みポーズは心臓を守る行為です。顧客の問題を一緒に解決していく姿勢で望みます。
共感ばかりはNG
非があれば非を認めた上でどう対処するかが重要です。初動で必要なのは、適切な対処法の提案や解決の見込みです。共感ばかりはNGです。初動を間違えると問題解決は長期化します。社内調整の初動も重要です。特別チームをつくり、情報を把握します。
落とし所を探している
謝罪訪問には誠意、原因、再発防止策を持参します。真っ当な顧客は、頭を下げる姿を見たいのではなく、その人や会社がどんな対応をし、真剣に問題解決にあたったか、取引を続けても大丈夫かを確認しています。顧客は落とし所、許し方を探しています。
気の利いた菓子折
初回の謝罪訪問に菓子折は持参しません。これで勘弁という意味に誤解されます。逆の立場のときは受け取りません。問題解決後に気の利いた菓子折を持参します。謝罪相手だけでなく、迷惑をかけた部門の人たち、各種調整をしてくれた人たちにも贈ります。
できない約束はしない
できない約束は決してしません。問題を起こし、既に期待を裏切っており、期待を高めて再び裏切ると取り返しのつかないことになります。2回目以降の訪問で、顧客の困り事をヒアリングし、その後、提供する製品やサービスに反映させる流れを築きます。
相手を自分のファンに
謝罪のピンチはビジネスチャンスに変えることができます。3回目の訪問が最も大切です。今後どんな協力体制をつくるべきかを話し合います。何もない時こそ訪問し、再発防止策が機能しているかを確認します。誠実な対応で相手を自分のファンにします。
- to do 23:謝罪において、できないことは決して約束しない。
- to do 24:謝罪において、困り事をヒアリングし、製品やサービスに反映する。
★reference「謝罪の極意/謝罪はピンチではなくチャンス」
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