常識を3回疑ってみる【3.23】

秘伝書・エピソード3

〔秘伝書③〕「不振事業の再生。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード3/赤字から稼ぐへ ~「高くても売れる」超優良サービスづくり~」

  • 第三章 3年目のキセキ④
  • 常識を3回疑ってみる ~知的不服従であることの効能~【3.23】

忠誠心という思考停止

服従することや部下が従順、忠実であることの何がいけないのでしょうか。服従とは、自分は責任を取らないことを意味します。忠誠心という名の思考停止に陥らないように、本当にそうなのか、なぜそうなのか、本来どうあるべきかを自問し続けます。

設備をベストに保つ商品

設備メーカーは、3年に一回、設備の定期点検を推奨しています。当社の保守は、設備の設計耐用年数である8年を超える9年間、設備をベストな状態に保つ商品です。これまで、定期点検は3年目、6年目、9年目の合計3回行われていました。

部品供給期間の延長交渉

そんな中、たまたま部下の折衝に同行する機会がありました。生産を中止した設備の部品供給期間が現状8年のため、9年目の定期点検時に部品供給が途絶えていると契約不履行に発展するリスクがあります。今日は、部品供給期間の延長交渉です。

平行線のまま終了

「部品供給期間を1年延長し、9年の確約がほしい」「実態は9年以上の部品供給を継続しているが確約はできない。設計耐用年数は8年。必要部品は事前に一括購入してほしい」という当社と取引先との交渉は二者択一の平行線のまま終了しました。

第三の道を言及

帰りの車内で、8年目に3回目の点検を行なう第三の道に言及しました。設備を9年間ベストな状態に保つには3年周期に拘ることなく、3回目は設計耐用年数の8年目に定期点検をしたほうが安心です。経年劣化による機能低下や故障も低減できます。

3年使用できそうな誤解

9年目に点検を行なうと、あと3年は使用できるという誤解も生まれ、顧客の設備更新意欲も下がります。8年目の点検時に1〜2年後の更新を提案し、およそ10年毎に最新の高効率設備を採用することで顧客は最高の省エネ・省コストを実現できます。

信頼失墜リスクを低減

3回目の点検時期は8年目へと是正しました。部品欠品による契約不履行リスクの回避に加えて、故障率や超経年機は減少傾向にあります。マイナス面は特にありません。保守満了後の高額な突発修理支出に伴う設備への信頼失墜リスクも低減しました。

知的不服従運動の推奨

20年来、従順にメーカーの点検周期を守りましたが、本来どうあるべきかを自問し、立場にとらわれず、利害に焦点をあてたことで現状を打破できました。専門チームでは、知的不服従運動を推奨します。創造性を引き出せば解決策は必ず見えてきます。

  • to do 44:本当にそうなのか、なぜそうなのか、本来どうあるべきか自問する。
  • to do 45:二者択一に拘らず、第三の道を見出す。(相手の主張も一理ある)

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