絶対に負けられないチキンレース【2.02】 

秘伝書・エピソード2

〔秘伝書②〕「営業改革。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード2売れっこないもの売ってみた ~ダメそうなこと+だからいい~」

  • 第一章.土台づくり
  • 絶対に負けられないチキンレース 〜表裏一体なプロジェクト目標~ 【2.02】

従前からの脱却

巷にマネジメント本が溢れているようにマネジメントに唯一無二の正解はありません。自分が何者か分かれば使命は自ずと分かります。元プラントメーカーのプロセスエンジニアの私が指揮を執るということは従前のやり方からの脱却を期待されています。

新たな価値の創造

迷いを断ち切り、自分が信じたマネジメント手法を貫きます。プロジェクトマネジメントのプロである私は不振事業の営業改革を有期のプロジェクト業務と見なし、戦略計画を策定しました。プロジェクトマネジメントが求める成果は新たな価値の創造です。

計画全体が大甘

誰しもが超大型NAViの普及がうまくいっていないことを認めながらも、惰性で事業を続けています。突き詰めると本気度の低さが原因です。一見、成功確率が高く見える戦略計画づくりに時間を掛け、計画全体が大甘になっていました。本末転倒です。

累積的に考える

赤字事業の改革は短期決戦で挑み、激動します。目先だけではなく、将来までを含めて会社にとって累積的に何が一番いいかを考えます。投資思考です。赤字事業は固定概念にがんじがらめの場合が多く、それらを切り捨てるためには確固たる信念が必要です。

チキンレースのよう

NAVi業界は誰が最初に縮小・撤退するかのチキンレース中のようでした。プレイヤーは、NAVi燃料も販売する当社、NAViも製造販売する自動車関連会社、NAVi導入事業者です。ブランド毀損回避のため、チキンレースにも負けられません。

運命共同体

商流上の当社の位置づけは、運送事業者にNAViを紹介し、購入意思のある潜在顧客をNAVi製造販売会社に取り次ぐことです。納車後は当社のNAVi燃料充填所が利用されます。普及にはNAVi製造販売会社との連携が必須です。運命共同体です。

IFプランの裏目標

超大型NAViの大量導入が実現すればNAVi燃料販売事業は黒字化します。公式目標を「超大型NAVi大量導入による事業回復」、大量導入失敗時のIFプランの裏目標を「他事業者のNAVi事業縮小トリガーの既成事実づくり」に設定しました。

だれが責任を取るか

縮小・撤退の判断ができない原因のひとつは、縮小・撤退イコールだれが責任を取るかの議論になってしまうからです。戦略計画はどう成功させるかではなく、何を仮説検証するかに議論を集中させます。仮説検証を繰り返し、事業を見極めていきます。

  • to do 03自分が指揮を執る背景を考え、自分のマネジメントの強味を貫く。
  • to do 04赤字事業の改革は短期決戦とし、裏目標(縮小・撤退)も設定する。

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