〔秘伝書②〕「営業改革。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード2/売れっこないもの売ってみた ~ダメそうなこと+だからいい~」
- 第一章.土台づくり③
- 成功のためのシナリオづくり 〜プロジェクト戦略メッセージ~ 【2.03】
正しく機能しているか
赤字事業の多くは、戦略と業績が結びついていません。業績はマクロ環境や市場、競合という事業環境と自組織の経営資源、そしてアクションプランや実践という行動によって決まります。成否の分かれ目は事業戦略が正しく機能しているかどうかです。
顧客価値の設計力
競争市場では顧客に自社のソリューションをいかに強く訴求できるかという顧客価値の設計力が試されます。関西支部では競争市場で通用するリーダーが足りません。実践フェーズにだけ強いリーダーが、従前の戦略をなぞるだけでは業績はあがりません。
戦略策定フェーズ
成果を出し続ける組織は自分の立ち位置が見え、戦略を確実に具体化させることができます。戦略策定フェーズに強いリーダーであれば、マクロ環境や経営資源に偏らず、市場や競合の現状も正しく捉え、実現可能性を最大化する事業戦略を策定できます。
複数の未来(シナリオ)
事業戦略とは、成功イメージを表したものです。優れた戦略には必ず成功へのシナリオがあります。プロジェクトのおもてと裏の目標を想定し、複数の未来(シナリオ)と分岐点を考えます。まずはシナリオプランの下地となる戦略メッセージを策定します。
事業再生のリーダ
「n-アロモニアの絶対的環境価値とレジリエンス性を多面的にPRし続けるために、また事業撤退によるブランド毀損リスクを回避するために、貨物分野を事業回復の柱としたn-アロモニア開発及び燃料販売事業の黒字化と、事業関係者との一致団結したNAVi普及推進体制の構築を目指す。プロジェクトマネジメント手法を活用した「顧客への商材提案手法の確立」「事業関係者との強固な関係の構築」「業績のV字回復の兆しの実現」を達成し、事業再生のリーダー、モデルプロジェクトとなる。」
戦略要素と競争優位性
メッセージには戦略要素を織り込みます。事業領域は貨物分野、目標はNAVi普及による燃料販売事業黒字化と超大型NAVi市場でのリーダーのポジションの達成です。競争優位性は、商品の絶対的環境価値とレジリエンス性、そして商材の提案手法です。
シナリオプランニング
戦略には数値化が必須です。別途、結果思考で指標を設け、時間への意識は計画期間を3分割(2→3→5年)しました。次はまだ足りていないもの、戦略要素を具体的にどう結び付けて事業再生リーダーになるかというシナリオプランニングに着手します。
- to do 05:マクロ環境や自組織に偏らず、市場や競合の現状も正しく捉える。
- to do 06:成功シナリオの下地「プロジェクト戦略メッセージ」をつくる。
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