〔秘伝書②〕「営業改革。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード2/売れっこないもの売ってみた ~ダメそうなこと+だからいい~」
- 第二章.第4節.クロージング④
- 器の大きさの分しか、物は汲めない 〜仕組み化と仕掛けづくり〜【2.29】
配慮すべきは投資思考
たとえ短期的には損をすることになるとしても、後々に大きな得に繋がる方を取捨選択します。目先の損失はしっかりと実績と計画に織り込み、将来まで含めた累積的な利益の最大化を図ります。営業施策を立案する際に最も配慮すべきなのは投資思考です。
頑張ってもコップ一杯
自分の器の大きさの分しか、物は汲めません。コップ一杯に汲める水はどんなに頑張ってもコップ一杯です。本社や他支部とは競合関係にありますが、長期の視点に立てば、戦略的互恵関係を深めて、器を大きくした方が大きな成果が一気に得られます。
幹線輸送が主戦場
主要都市の幹線輸送が主戦場の超大型NAVi普及には業界全体、全国規模での盛り上げが必須です。関西エリアだけが超大型NAVi普及に成功しても、他エリアの普及に失敗すれば、関西エリアに流入する超大型NAViの台数に多くは見込めません。
仕組みと仕掛けづくり
仕組み化と仕掛けづくりが肝です。仕組み化とは成功の再現性を高める施策です。超大型NAVi導入までの流れリーフレットや導入診断レポート、試乗会や顧客の声の収集システムなどのツール開発と営業指南書を活用した提案の型づくりを進めます。
信頼を一気に深める
仕組み化ができたら、次は仕掛けを仕込む番です。仕掛けとは、顧客との関係や当社への信頼、当社のプレゼンスを一気に深めるために準備しておくものです。 既存顧客との関係性を深化させる仕掛けと、新規顧客を獲得するための仕掛けに大別できます。
心のゆとりと遊び心
仕掛けを考えて上手く仕込めば、後々、楽々と主導権を握れます。仕組み化を意識する人はそれなりにいますが、仕掛けを仕込める人は稀少です。仕掛けづくりには心のゆとりと遊び心も必要です。忘れた頃に仕掛けが発動するということもよくあることです。
すべて使用フリー
営業手法やツールは主要顧客への提案が一巡したあとすべて使用フリーにします。仕込んだ仕掛けのひとつが本施策です。目の前の成約を奪われても気にしません。後日、他社が当社と同じ手法やツールを使えば使うほど関西支部の評判は爆上がりしました。
全国導入90%に関与
関西支部は超大型NAVi全国導入183台中122台(エリア外61台)に関与しました。運送事業者主導の51台を除くと90%に当たります。数台は他社と共同成約の体をとり、お裾分けもしました。仕組みと仕掛けで積極提案しない今も売れ続けています。
- to do 57:営業施策も累積的な利益を最大化するために投資思考で立案する。
- to do 58:仕組み化することができたら、間髪入れず仕掛けを考えて仕込む。
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