〔秘伝書②〕「営業改革。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード2/売れっこないもの売ってみた ~ダメそうなこと+だからいい~」
- 第三章.未完成のキセキ②
- 三度の裏切りとチキンレースの結末 ~スイッチングと売れない車~【2.34】
共食い問題が内在する
超大型NAViの普及には、NAVi製造販売会社関西との連携が必須です。MNVトレイル社関西支部主催の見学会や試乗会には毎回協賛してくれる関係性がありました。しかし、先方の主力商品はディーゼル車でいわゆる共食い問題が内在しています。
売る動機付けが難しい
先方の営業担当にとっては、商品や補助制度の理解が必要であり、メンテナンス体制も気掛かりです。補助金適用後は差額なしの皮算用も実勢価格差はかなり残っており、結果として販売総台数は減ってしまいます。売る動機付けがとても難しい商品です。
燃料スイッチング
営業担当向けNAVi構造説明会開催など工夫するなか、工場内のターレ用燃料が他社のn-アロモニアにスイッチングされました。過去のターレ販売への貢献を無視した裏切り行為です。抗議文も出しましたが、先方の本社の意向で元には戻りません。
与信が通らず不成立
大手運送事業者で超大型NAViの成約が出だす一方、中小運送事業者は様子見です。そんなとき地元の東名紺運輸が導入意思を固めました。しかしチームNAViが落ち込む事態が発生します。NAVi製造販売会社関西の与信が通らず、契約不成立です。
一層消極的な姿勢に
その後、別の地元運送事業者2社から次年度の内定がもらえるも、新たに導入意思を示した3社の見積依頼に対応しないなど、一層消極的な姿勢で契約はそのまま不成立です。同じことを繰り返さないため、事前に提案先を共有する仕組みをつくりました。
その日は突然にきた
大手の滋賀運輸の幹線協力会社72社に超大型NAViをPRし、優良潜在顧客リストができました。大量導入の兆しです。早速、NAVi製造販売会社関西とリストを共有しました。年間数十台の安定導入が見込まれる中、その日は突然にやってきました。
2年間の提案自粛要請
NAVi製造販売会社関西の執行役が来社し、体制が整うまで2年間の提案自粛を要請されました。本社や他支部に同じ要請はありません。真意は不明です。中途半端に売れるのを恐れたかもしれません。チームNAViは活動縮小を余儀なくされました。
チキンレースに勝利
3年が経過するも今だ音沙汰なしです。裏目標「他事業者のNAVi事業縮小トリガーの既成事実づくり」は達成しました。チキンレースに勝利しました。縮小・撤退条項を決め、小さくなる能力も磨いていました。心機一転、次のステージへと移行します。
- to do 67:裏切られたら、二度と裏切られないための仕組みづくりを考える。
- to do 68:事業を始めるときは撤退条項を決め、小さくなる能力も磨いておく。
コメント