〔秘伝書③〕「不振事業の再生。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード3/赤字から稼ぐへ ~「高くても売れる」超優良サービスづくり~」
- 第六章.5年間のキセキ① ~事業承継~
- しょんぼり職場からのバリバリ職場からの ~あえて〇〇する~【3.45】
エネルギーの源泉
私を含めたメンバーや組織は多くのことを学び取りました。私がいない環境下でもメンバーそれぞれが挑戦し続けることに意味があります。どこの職場であっても元メンバーの活躍する姿を見ることは、私にとって新たな改革を進めるエネルギーの源泉です。
標準課長を演じる
不振事業の改革や再生こそが私の役目で、以降は私よりも事業を安定運営できる人がいます。私は、自らの手でMNV保守事業をプロジェクト型から定常業務型へ変えていきます。事業が軌道に乗れば、あえて標準的な課長を演じ、改革の持続性を計ります。
楽を選んでもいい
6年目を迎えた最初のチーム会議で「課長と呼んだときは標準的な課長がやりそうな対応をする。さん付けで呼んだときはこれまで通りの創造的な対応をする」と宣言しました。両者にとって標準対応のほうが楽です。楽を選んでもいいということです。
バリバリ職場に変貌
専門チーム発足時は、働きやすさもやりがいも低い、しょんぼり職場でした。4年目を迎える頃には事業の構造改革とチーム改革が進み、タフな交渉からも逃げず、働きやすさもやりがいも高まった、働きがいのあるバリバリ職場に変貌していました。
ぬるま湯職場?
6年目に入り、標準的な課長を演じる中、しょんぼり職場からバリバリ職場への変革を経験できなかったメンバーを中心に挑戦、創造、透明性を愛する文化が徐々に壊れだします。少しずつやりがいがなくなり、今は、ぬるま湯職場になろうとしています。
しょんぼり職場へ逆戻り?
安易な特殊対応に走り、挑戦しなくなり始めました。逃げ始めです。このままでは顧客の一部がモンスターカスタマーに戻り、働きやすさもなくなり、しょんぼり職場に逆戻りです。創造性を発揮できず、言われたことを忠実にやるだけの組織に逆戻りです。
誰がやっても収支トントン
従前との違いは、黒字体質かつ不適切事例が起きにくい事業構造に変革されていることです。今度は「クレーム対応ばかり、やりがいを見出しにくい、日の当たらない事業。誰がやっても収支トントンの後ろ向きな事業」になるということです。
ターニングポイント
保守事業が設備販売の付随事業であることを考えれば、しょんぼり職場の方が会社目線では好都合です。設備販売の適正がない人材の受け皿的な役割があるからです。ターニングポイントです。稼ぐ事業への困難な道を選ぶか、逃げるかはメンバー次第です。
- to do 87:事業が軌道に乗れば、あえて標準的な課長を演じ、持続性を計る。
- to do 88:ターニングポイントでは相手に自発的に決断してもらう。
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