〔秘伝書②〕「営業改革。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード2/売れっこないもの売ってみた ~ダメそうなこと+だからいい~」
- 第四章.3年間のキセキ⑤
- トップ営業の醍醐味、肩書きと未来を語る ~挨拶と陳情と謝罪~【2.44】
名刺片手に役職で仕事
できる幹部は、役職ではなく役割で仕事をします。とは言え、名刺片手に役職で仕事をする場面もあります。表面的なトップ営業もそのひとつです。NAVi事業でも年に数回、ここぞというときは上級幹部の後田支社長に助けてもらいました。
未来志向のセンテンス
地元行政との良好な関係維持は最重要事項です。年に一度はトップ営業として、上級幹部と共に南大阪市役所の上層部を訪問します。上級幹部には日頃のお礼に加えて、未来を語ってもらいます。伝えてほしい未来志向のワンセンテンスは、準備しておきます。
トップ同士の共通認識
南大阪市役所の上層部とのサステナブル研究会には、MNVトレイル社系列の上級幹部も多数参加します。研究会で行政の上層部へNAVi普及の意義を示し、行政の担当者にトップ同士の共通認識であることを印象づけます。これで仕事が円滑に進みます。
割安な標準車の設定
陳情にも同行してもらいます。NAVi製造販売会社関西の見積対応が悪く、ディーゼル車との実勢価格差が埋まりません。ディーゼル車は購入意欲を掻き立てる割安な標準車があります。超大型NAViも割安な標準車を設定してもらうための陳情です。
佐井さんの迫力
訪問後、後田支社長が番頭の佐井さんへ「今日の説明、迫力があってよかった」と賛辞を贈りました。トップ営業は社員のモチベーションを上げる効果もあります。後日、超大型NAViも割安な標準車がラインナップ入りしました。トップ営業の成果です。
経済活動の一環
謝罪大国日本では 「責任者、連れてこい」の文化があります。謝罪を求める顧客の多くは、実は契約を継続したい、期待している場合が多く、会社の姿勢を見極めるために責任者を呼びつけます。謝罪訪問は利益を生み出す経済活動の一環でもあります。
非がないことに謝罪
上級幹部になるほど謝る価値も高まります。「景気が後退してしまった」など誰がどう見ても非がないことに謝罪すれば、器の大きさを知らしめることに役立ちます。補償問題に繋がる瑕疵がある場合の謝罪は慎重に行います。ここでも最後は未来を語ります。
実現したい未来を語る
上級幹部には肩書きに加えて、未来を語ってもらいます。挨拶や陳情はもちろん、たとえ謝罪であっても実現したい未来を語ってもらいます。この行為が、顧客に好印象を与えます。未来志向のワンセンテンスが当社の新たなファンを生み出します。
- to do 87:幹部が顧客に語る「お礼」と「未来のワンセンテンス」を用意する。
- to do 88:誰がどう見ても非がないことに謝罪し、器の大きさを知らしめる。
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