〔秘伝書②〕「営業改革。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード2/売れっこないもの売ってみた ~ダメそうなこと+だからいい~」
- 第二章.第3節.具体化①
- 高きに登るには低きよりす ~超大型NAVi導入診断レポート~【2.21】
猜疑心を抱き拒絶する
人は自分が知らない間に決まったことを承認したがりません。内容がいかに自分に有利であっても検討過程から外されたことに猜疑心を抱き、それだけの理由で拒絶します。交渉相手には何がなんでも、できるだけ早くに検討過程に参加してもらいます。
高きに登るには
國武さん発案の超大型NAVi導入診断レポートは、馴染みのある乗用車の見積書を連想する様式を取り入れました。交渉相手には診断レポートをつくる作業の肝である走行ルートを決める検討過程を先導してもらいます。高きに登るには低きよりすです。
フット イン ザ ドア
最初に断られないような簡単な要請をしておくと次の面倒な要請に同意する人が増えます。フット・イン・ザ・ドア・テクニックと呼ばれるものです。一度要請を受け入れると自分は環境車導入のような有意義な活動に熱心な人だと考えるようになります。
イメージとの一貫性
後日、導入意思を確かめるべく再訪問したときには、環境意識が高い人という自身のイメージと一貫性のある行動を取ろうとする気持ちが働いています。小さな成果を得るところから始めて、うまく導いていければ、こちらが臨む善い行動を引き出せます。
明日何をしたらよいか
交渉相手との共通目標を見極め、解決策を見出すために一緒に努力するパートナーと考えます。過去のいきさつを話すより、明日何をしたらよいかを問いかけます。これから先の行動は自由に選ぶことができます。決めるのは、あなたと私、改め私たちです。
新しい関係性の始まり
相手との共同作業として交渉を進めます。「我々」や「私たち」という言葉は温存します。顧客と共通の目標に向かって共創する気持ちが芽生えた瞬間に初めて「私たちで○○しましょう」の言葉を投げかけます。遂に望んでいた新しい関係性が始まります。
顧客との共創があれば
超大型NAVi導入診断レポートでは、①定量効果(環境性能と燃料費)、②補助金目安、③使用する充填所の使い勝手、④PR方法、⑤概評などを確認できます。顧客との共創があったからこそ、顧客も安心して導入可否を判断することができました。
KPIとto do目標
関西支部の超大型NAVi導入目標は年50台です。必達に向け、営業の量と質を上げるためにKPIとto do目標を設定し、プロセス目標の進捗も計ります。市場拡大期はto do管理も有効です。対象は導入診断レポート提出と見積書作成依頼の件数です。
- to do 41:何としても交渉相手に自社の検討プロセスに参加してもらう。
- to do 42:顧客と自社が共創を目指した瞬間に「私たち」という言葉を使う。
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