〔秘伝書③〕「不振事業の再生。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード3/赤字から稼ぐへ ~「高くても売れる」超優良サービスづくり~」
- 第二章.2年目のキセキ④
- 法律を味方にすれば勝ったも同然 ~顧客を罪から守るのだ~【3.14】
顧客対応の時間を守る
従前は長電話や作業現場での足止めなどの業務妨害が度々ありました。顧客による著しい迷惑行為から関係者を守るため、職場全体で安全配慮に努めます。相手の機嫌を治すために貴重な顧客対応の時間を奪われてはなりません。機嫌は自分で治すものです。
考えが問題そのもの
相手が望んでいるものを見極められれば勝ちです。相手の物の考え方が問題そのものです。客観的事実に過度に頼らず、相手の頭の中、心情を盗み取ります。物事はどこに立つかで違って見えます。相手も自分の考えや判断が正しいと確信しているはずです。
法律を味方につける
関連する法律やサービス内容(商品、契約、業務プロセス)を熟知しておきます。法律や契約を味方につければ勝ったも同然です。民法改正により、契約不適合責任が厳格化されました。顧客を法令違反から守ることもサービス提供者の使命のひとつです。
形勢は一気に逆転
うかつに不当要求に応じると顧客を犯罪者にしてしまうかもしれません。顧客の行為や発言自体が違法であるときは、堂々と「契約違反だ」「違法行為だ」と伝えます。誰しも法律上の争いの当事者になりたくはありません。形勢は一気に逆転します。
フェアで安心できる人
交渉は逃げ腰になった時点で負けです。不満や心配の多くは真実ではなく手放せます。堂々と言うべきことを伝え、フェアな取引のためには一歩も譲らない態度をとれば、一目置かれます。フェアで話のわかる、安心できる人と思われるように努めます。
迷えば迷わず相談
普通の人は気づかなくても弁護士から見れば、相手の行為や発言自体が違法とわかることはよくあります。トラブル発生時に契約不適合か、免責事項か、業務仕様対象外事項かなど法的な判断に迷う場合は、身近な法務識者に迷わず相談します。
口頭には口頭
不満やトラブル時の回答は個別対応に終始せず、共通対応で対処します。明らかな自責がない限り、口頭には口頭が基本です。「正確に回答したいため、問題視している事象と回答を求めることを文書で提出ください」と伝え、安易に文書では回答しません。
不快感を与えない
もちろん、顧客に不快感を与えないことがトラブルを防ぐ第一歩です。代表電話の録音機能やWeb受付などのデジタル技術を活用した防衛策も有効です。後に、自動録音機能をつけてからは、顧客の口調は丁寧になりました。カス・ハラ対策にも有効です。
- to do 27:関連する法律や契約書は、隅から隅まで頭に叩き込む。
- to do 28:明らかな自責がないかぎり、口頭の依頼に対して文書で回答しない。
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