〔秘伝書③〕「不振事業の再生。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード3/赤字から稼ぐへ ~「高くても売れる」超優良サービスづくり~」
- 第一章.1年目のキセキ①
- 騙されてもへこまなくていい ~初代ドリームチーム誕生~ 【3.01】
宝くじ1等分の赤字
建物全体を保全する通称MNV保守事業は、設備販売の付随事業です。20年来、ジャンボ宝くじ1等分の単年収支赤字が当たり前でクレーム対応ばかり、誰がやってもうまくいかない、やりがいを見出しにくい、日の当たらない、後ろ向きな事業でした。
専門チームの発足
201X年、海外進出のための要員を捻出するため、関西支部内に分散する保守事業を大阪南支社に集め、集約効果と専門性向上、スポット契約手続きの業務委託活用等をあらかじめ織り込み、従事する社員数を大胆に半減させた専門チームが発足しました。
名前だけでも第一課
私(小鹿)も含め、保守未経験のクセが凄いメンバーが集結しました。ほぼ全員営業適正なし認定、50歳以上または20歳代率9割、大卒率2割以下です。評価は最下位ですが第八課ではモチベーションを保てないので名前だけは営業第一課となりました。
ごめん。先に謝っとく
第一課の前身組織の課長だった山瀬さんから「小鹿さん、ごめん。先に謝っとく」の言葉を聞き、ゼロから築き上げることを決めました。振り返れば、これまで私が携わってきたプロジェクトや新組織・ポストの立上げは、勝算の高い事業ばかりでした。
騙され続けない
前身組織から合流した番頭格の清金さんと國武さんは「こんなに業務が増えるなんて、騙されました」と凹んでいました。騙されることは、自分を鍛える経験で、してはいけないことも教えてくれます。大事なのは騙されっぱなしにならないことです。
なぜかゾクゾク
私は、顧客や現場仕事委託会社、設備営業担当、設備メーカーなどのすべてのステークホルダーとフェアに接し、そして無限の可能性を秘めたこのドリームチームの一員として事業を再生していくことに大きな魅力を感じ、なぜかゾクゾクしました。
不振事業再生の理由
後に、この不振事業は10年間の再生計画を掲げるも、僅か5年で完全なる再生を遂げます。メンバーは徐々に花形部署に異動していきました。不振事業を再生できた理由を問われれば、迷わず日の当たらない事業に光をあてた組織改正と答えます。
ネコ課長の誕生
そして事業そのものに技術力や人材面で隠れた実力や魅力があったこと、最後はルーティン業務が苦手で、自由度の高いプロジェクト業務が大好きな私(会社のネコ)が課長になったことです。この3つが揃ったことで再現性のある奇跡は起こりました。
- to do 01:専門組織化。責任所在を明確にし、日の当たらない所に光を当てる。
- to do 02:大胆に要員半減。後で増やしていく。(太った〇〇は痩せられない)
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