ちゃんと統計を学べばよかったのに【1.19】

秘伝書・エピソード1

〔秘伝書①〕「営業改革。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード1人類の祖先、木登り下手説 ~創意工夫はやがてみんなを豊かにする~」

  • 第四章.見える化
  • ちゃんと統計を学べばよかったのに ~CSアンケートWeb調査~【1.19】

実は奥が深い

アンケートは最もよく使われる調査手法です。MNV保守事業では、母集団すべてを調査対象とする全数調査としました。実は奥が深く、記述式のアンケートは案外使い物にならないことも多く、設問に工夫が要ります。設問の仕方を間違えると炎上します。

誤差5%、信頼度95%

統計とは確率と表裏一体の学問です。許容誤差5%、100回中95回は誤差内に収まるイメージの信頼度95%で有意であると言われます。母集団5千、1万、10万以上の場合の必要サンプル数は370、382、385です。回収サンプル数は400あれば十分です。

難癖をつける課長たち

MNV保守事業の顧客満足度アンケート結果は当初の94%から5年目以降は98%に達しました。回収サンプル数400以上です。一部の設備販売課長は「クレームは増えた気がする」「回収率は十数%。残りの顧客は不満なのでは」と難癖をつけたがります。

サンプル数は400以上

回収率やサンプル数は多いに越したことはありませんが、必要以上に集めるには莫大な費用と手間がかかります。サンプル数を400程度とすることで誤差は少なくできます。全数回収調査をしないと正確には分からないという声主は統計を理解できません。

政権支持率も視聴率も

政権支持率も視聴率も調査結果としての誤差の幅をある程度をもった上で有意な結果と捉えられています。テレビ視聴率の調査対象は上位3地区を見ても関東2,700世帯、関西1,200世帯、名古屋600世帯と各地区の総世帯数の0.1%未満と意外と少数です。

遂に選択の時がきた

設備販売課長に顧客満足度向上とクレームゼロはどちらが大切かを尋ねれば「どちらも大切」との言葉が返ってきました。優先順位をつけることができません。設備販売の顧客満足度調査はしておらず、言動も一致していません。遂に選択の時がきました。

事業改革の道を閉ざす

MNV保守事業のコンプラリスク低減と黒字構造化が強固になった今、設備販売課の価値観を尊重し、MNV保守事業をクレームゼロ思考に戻す道を開き、新たな改革の道を閉ざします。設備販売課統括課長の決裁があれば特殊対応をすべて受け付けます。

統計学を強化分野に

「赤字から稼ぐへ」は外伝として展開します。NAViとMNV保守の成功体験を元にした新商材の開発が始まります。大量データを扱うAIやビックデータ解析は統計学と深い繋がりがあります。未来の仕事の強みになる統計学を強化分野に追加しました。

  • to do 37施策検討のためにサンプル数400程度のアンケート調査を実施する。
  • to do 38アンケート調査結果の適正活用に必要な統計思考を身に着ける。

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