FM83.4 東海市と知多市のコミュニティラジオ メディアスエフエム メディアススタジオ 2022年6月1日(水)11:00~11:30放送
仕事にも日常にも役立つビジネス思考
MC この番組メディアススタジオでは、東海市・知多市を中心に活動する皆さんにたっぷりとその活動の内容や魅力をお伺いします!今日は東海市の市民大学 平成嚶鳴館の講師の方にご出演いただきます。私も気になっていた講座です。「仕事にも日常にも活かせる ビジネス思考講座」の講師 小川そうしさんにお話を伺っていきます。小川さん、よろしくお願いします!
小川 こんにちは。ビジネス思考講座講師の小川です。よろしくお願いします。
MC 平成嚶鳴館の講座の中でもあまり聞かないタイプの講座ではないでしょうか。ビジネス思考ということで講座の主な目的を教えてください。
小川 ビジネス思考というとなんだかすごく難しそうですよね。目的は、仕事や日常生活に役立つビジネススキルを学んで、ほんの少しいいことを起こしましょうというものです。中身は他の講座と同じ、親しみやすい内容になっています。
MC 日々の生活に活かせるということで、講座の中ではフェーズが3段階あるようですが、それぞれ簡単に説明していただけますか?
小川 はい。講座の中ではビジネス思考を観察力、想像力、行動力の3つのフェーズに分けて学んでいきます。一つ目の【観察力】は、現実を正しく捉えるとか他の人には見えていないものを見るというインプットのスキルで意識にかかわる部分です。二つ目の【想像力】は、他の人が思いつかないアイデアを思いつくとか実現性の高い計画をつくるというプログラミングのようなスキルで判断にかかわる部分です。三つ目の【行動力】は、考えたことを実行するというアウトプットのスキルです。この3つのフェーズを高めると【いいこと】が起きやすくなります。
私たちは今、人生の「何時何分」にいるか
MC ちょっと、どんな感じの内容をお話されるのか、さわりだけでもいいので少し教えていただけますか?
小川 はい。では早速、観察力のパートで学ぶキャリア時計という考え方をご紹介します。キャリア時計とは、年齢を3分の1にした数字は、人生を1日で表したときの現在時刻を示している。私たちは今、人生の何時何分にいるかという話です。
MC 人生の何時何分にいるか。考えるとちょっと怖いですね。
小川 人生は一回しか経験できないので現在地が掴みにくいです。そこで人生を毎日経験している1日24時間に置き換えます。年齢を3分の1にした数字、つまり3歳は1日の中の1時間に相当します。24歳の人は3で割ると8なので、まだ朝の8時、一日の準備をする時間帯で焦る必要はなく、土台づくりの時間です。
MC ということは、私は今年43歳なんですけど何時くらいなんですか?
小川 43歳ですと14時20分です。工場でいうとフル稼働中、人生で最も輝くときです。会社の中であれば一番重要な会議をやっているころです。14時、42歳を目指していかに自分を高めていくかを考えるとよいです。
MC うわぁ、もっと早く知りたかったです。
小川 みなさんも一度年齢を3、長生きするぞっという方は4で割ってみてください。人生を1日に置き換えると今やるべきことが見えてきます。私は、51歳なので3で割ると17時です。次のキャリアをどうしようか考えたときに平成嚶鳴館の講師に応募し、講師になりました。
MC キャリア時計の考え方がひとつの目安、新しいことに挑戦する年齢だったということですか?
小川 はい。もう17時になっているので、会社を出た後のことを考えるとやるなら早くやったほうがいいと思いまして、まだ現役なんですが、60歳を見据えてボランティア活動の一環として開始したのがきっかけです。
動くのが先、考えるのはあと
MC 見た目もまったく51歳に見えなく、お若いですよね。平成嚶鳴館は、大体リタイヤされてから講師になられるかたが多く、男性は特に現役で仕事をしながらという方は少ないのですが、先を見据えたうえで今ということだったんですね。
小川 はい。私は8年後にリタイヤするのですが、そこからやるよりは、今の年齢でやったほうがポジション的なものもあり、集客力もあるだろうとか、若いうちにやったほうが色々なものを吸収できるので60歳を過ぎたときもっと色々なことを教えることができるのではないかという発想で始めました。
MC その行動自体もキャリア時計がもととなっていることですよね。
小川 はい。私がこの話を聞いたのが35歳の時でキャリア時計でいうと12時前です。当時15時くらいの気分でいたので衝撃を受けましたが、いま17時まできてみるとこの考え方ってあってたなぁと思います。ぜひ、若い方にもこの考え方を知ってもらいたいです。
MC なかなか仕事をしながらのそこまでの行動力ってないんですけど、それはどこからくる行動力なんですか?
小川 実は行動力は、生まれた瞬間は全員に備わっていたスキルなんです。小さい頃はみんなすごい行動力があったんです。でも大人になると自分には向いていないとか色々な理由をつけて動けなくなります。私たちは人である前に動物、動く物なので動くことでエネルギーを得ているということをもう一度改めて考え直すと行動も変わってきます。
めんどくさいの正体
MC なかなか動物であるというところまでは意識しにくいですよね。
小川 色々考えてしまうと動けなくなります。例えば、日常では、朝起きるとき目覚ましが鳴っても色々考えてしまうと立てなくなる時があるじゃないですか。あと5分だけとか今日は少し天気が悪いからとか考えすぎて動けないというパターンです。私がおすすめするのは、先に行動なので目が覚めたら、3・2・1・0で立ち上がってください。朝が苦手な人でも起きれるようになります。脳がめんどくさいと思う前に動いてしまいます。行動力のパートでは、このめんどくさいの正体やめんどやくさいとどう付き合うかを学びます。
MC 確かにめんどくさいという気持ちってじゃまですよね。なくなったらいいなとずっと思ってるんですけど何かを考える前に行動、体を動かせれば一番いいんですがなかなか色々考えちゃいますよね。言い訳を自分にしてしまいますもんね。
小川 めんどくさいも二つありまして、睡眠がとれていないせいでやるのがめんどくさいと、自分がそれを経験したことがなくて過去の枠を超えるのでめんどくさいとがあります。後者のめんどくさいとはどんどん向き合ったほうがいいです。このめんどくさいは成長の機会と捉えてチャレンジするという考え方が大事です。
MC 確かにめんどくさい、めんどくさいで新しいことをなにも手に付けなければそれまでですもんね。
学ぶことが社会貢献につながるしくみづくり
MC ところでさきほどボランティアで講師をされているという話がありましたが、ボランティアでいいんですか?
小川 はい。会社の外で週末を利用して地域社会貢献活動をしたいのがきっかけでしたので講師としてもらった謝礼は今は寄付しています。一方、学生の立場で考えると学ぶために払った授業料の一部が自動的に寄付されます。こういう学び方もあっていい、素敵なシステムかなって思います。このような考えの講師ももっと増えればいいですね。
MC 自分が学んできたことを人に教えることで自分の持っているものを分け与えるのでそこでひとつお金が発生してもいい気もしますけど寄付で回していくことなんですね。
小川 はい。教えるっていうとなんだか一方通行なイメージですが、実際は教えるとは一緒に学ぶということなんです。私も平成嚶鳴館で教えながら学生の方からすごく多くのことを学んでいます。まだ自分も学びが必要で今は未熟で学ぶ期間と捉えているので会社から給料をもらっている間はボランティアでやる予定です。
MC すばらしいですね。私、俄然(がぜん)この講座に興味がわいてきたんですけどもうすでに2022年度前期の講座は始まっていますが、一回完結型と伺っていますが途中から受講することはできるんでしょうか?
小川 はい。見学ももちろんできますし、残り4回分をすべて受講する方法もあります。ご興味がありましたら平成嚶鳴館の事務局にお問い合わせいただけるとうれしいです。
教育→環境→エネルギー→ビジネス思考
MC ここで改めて小川さんにご自身について伺いたいと思います。ご出身はどちらですか?
小川 はい。大阪生まれで18歳まで大阪で過ごしました。高校卒業してから東京の大学に通い、そこで教職課程を修了しましたが、環境問題に興味を持ったことから卒業後は環境プラントのエンジニアをしていました。その後、会社がその一部分野から撤退するという事情もあり、エネルギー会社に転職しました。東京から大阪へのUターンではなく、中部地区の会社に転職したのでかなりUに近いJターンですね。居住地としては東京・大阪・名古屋の3大都市圏を制覇しました。
MC 今、こちらに来てどのくらいなんですか?
小川 20年くらいですね。
×忙しくて学ぶ時間がない、○学ばないから忙しい
MC お仕事をされてきた中で先ほどあったビジネス思考、いろんな考え方は何がきっかけで学んだり、考えようとなったんですか?
小川 はい。一番はラクをしたかったからです。車で遠出旅行するとき、大半の人は目的地の近くまで高速道路を利用するじゃないですか。それと同じです。高速道路=ビジネス思考です。まったくの自己流で仕事するのって目的地までずっと下道を走っているようなものです。自分だけの道を見つけるのも楽しいですけど最速で目的地近くまで行き、目的地の近くで自分だけの道を見つけたほうが効率的なので学び始めたのがきっかけです。
MC でも私だったらまず高速道路に乗るまで学ばなければならないことがある。それがめんどくさいんです。きっと学んだほうがこの後、効率がいいとか、いい仕事ができるってわかってもそれを学ぶ時間がないんだよねとか言い訳しがちですよね。
小川 そういう方はおそらく成功体験がないんだと思います。よく、忙しくて本を読む時間がないっていう人いるじゃないですか、あれは逆で本を読まないから、学ばないからいつまでたっても忙しいが正解です。一度、学んでみて、それが最高の時短術だという経験を早く積んでもらいたいです。
MC 学ばないから忙しいんですね。それはちょっと目からうろこですね。ビジネス思考を学んだり、実践して、何が一番変わりましたか?
小川 私は、学び癖がついているので何か新しいことを始めても忙しくならなくなりました。学びは最高の時短術で学べば学ぶほど暇ができるんです。暇とは余力のことです。余力があると出会いが増えます。平成嚶鳴館とも余力があったので出会えました。
別れること、やめることから始める
MC 私も日々生活をしていて生活にも余白が欲しい。それは自分で作れるということなんですね。
小川 はい。学んで作る方法もありますが、まず学ぶための余白をつくるために何かをやめるということが一番大事です。例えばテレビを2時間見ている人は1時間にするのも良いでしょうし、職業柄難しいかもしれませんが新聞を読むのをやめるのもひとつの手です。
MC やめることあるかな。私はまずYouTubeをやめないといけないですね。時間がないと言いながら寝る前に見てるんですもんね。そういうことですよね。心の余裕も出てきますね。
小川 はい。私の口癖は「私、暇です」です。暇ですというと色々な相談をしてくれたりとか、いい仕事が来たりします。忙しいというといろんなチャンスを逃がしてしまい結果的に成長できなくなるのでできるだけ、暇ですと言うことをおすすめします。
MC なるほど、勉強になりますね。教えるという立場も加わりましたよね。ビジネス思考を人に教える立場になって感じていることはありますか?
小川 前半部分でも話したとおり、教えることですごく学ぶことが多いです。会社でも自分の部下だけでなくよその部下に対しても一緒に教えているので、なんでそんなことするのって聞かれます。聞かれた時は効率的に(会社全体の)戦闘力を高めるためと答えていますが、本当は教えながら自分も学んでいるという側面と、あとは成長を見るのが楽しいからです。特にヤングではなくミドル世代の一旦学ぶことをやめてしまった人が、もう一度学び始め、成果を出す姿を見るのが好きです。
MC 私、小川さんのもとで働いてみたいです。
小川 もともと大学時代に教職を目指したこともあり、それが少し叶っているかのという感覚でいます。
学びは最高のアンチエイジング
MC ところで小川さん、さっきも言ったんですがすごくお若いですね。
小川 ありがとうございます。ビジネス思考よりも、アンチエイジングなにしてるんですか?ってよく聞かれます。即実践できることを言いますね。笑わないで聞いてくださいね。24歳のときから毎日、カワイの肝油ドロップを食べ続けています。白黒の赤ちゃんの写真が目印の橙色の缶のやつです。薬局に行ったら見つけてください。めっちゃきれいな七三分けをしている赤ちゃんの写真が目印です。
MC 昔からあるもんなんですね。えっ?ドロップを食べる?聞いたことないですよ。
小川 それがすべてではなくて、それ以外の一番のアンチエイジングはというと意識の部分で、自分は未熟だと思えるかどうかです。自分のことをベテランだ、完熟したと思った瞬間に老いは加速します。平成嚶鳴館の学生の方、自分が未熟だと思って学んでいるので、みなさん年齢に比べて、お若いですね。学びは最高のアンチエイジングなんだと、講師を始めて気づきました。
MC おごらずに学ぶ姿勢を持っていれば、心だけでなく見た目も若く見えるということなんですね。
小川 はい。意識の部分が大きいです。私の場合はカワイの肝油ドロップを食べてますけどね。ただ、意識の部分がやはり一番大きいです。
損がないなら、お試しを
MC 小川さんはビジネス書の実践が趣味だとお聞きしました。私もビジネス書を結構読むんですよ。ただ、ビジネス書を書いている人によっていろんな考え方があって何が正しいのか、どれが自分に合っているのかいまいちよくわからないので読んで終わってしまいます。
小川 ビジネス書は欧米で書かれたものの翻訳も多く、日本人には会わないものが多いです。特に全部を一冊まるまる理解しようという完璧主義の人はつまずきます。私は、1冊の本を読んで1つピンとくるものがあればラッキーくらいに考えて読んでいます。そして実際にピンときたものをやってみます。やってみないとわからないですよね。アウトプットするためのインプットということを忘れないことです。
MC アウトプットが前提で自分のなかにインプットするということですか。
小川 はい。あと、新しい考え方との出会い方ですが、まずは別れること、何かをやめることから始めます。余力をつくりだすことが一番大事です。余力をつくったうえで次に私たちの考え方や行動は、所属するコミュニティに大きく影響されます。【いいこと】を起こす人がたくさん集まる環境に身を置いていると感化され、自然と考え方や行動力が高くなります。
MC なるほど。環境ってほんとに人生をつくっているって思いますよね。私、今日の今日まで忙しいってすごくいいことだと思ってました。暇だったり時間があるっていうことはのはなんか余計なことを考えちゃったりとか、今の時代、いろんなことを考えてしまい、良くないネガティブな気持ちが出てきてしまうくらいなら、働いていたほうがいいとかSNSばかりみてしまって依存してしまうのが怖くて、自分を忙しくしてしまうところがあります。余力をつくるうえで環境も重要だということなんですよね。
小川 はい。何かを生み出す人、自分で仕事を創り出せる人の近くにいることをおすすめします。そういう人は必ず何かしらのコツを持っていたり、工夫をしています。そこを見て学ぶことが自分も何かを生み出せる人になる近道ですね。SNSも見るのではなく、発信する方がいいです。
地味な困りごとの解決をサポートする
MC 最後にラジオを聞いているリスナーの皆さんに一言メッセージをお願いします。
小川 世の中には地味な困りごとが溢れており、斬新なアイデアよりも目の前の人の地味な悩みの解決をサポートしていきたいです。これからもビジネス思考を活かして学び人がさらに若々しくなれるように地道に応援していきたいです。最後に平成櫻鳴館の魅力を改めて言うと、気楽にみんなで一緒にできる、学びによる最高のアンチエイジングです。いつかどこかでみなさんにお会いできることを楽しみにしています。
MC メディアススタジオ。今日のゲストは、市民大学 平成嚶鳴館、仕事にも日常にも活かせるビジネス思考の講師、小川そうしさんでした!
小川 ありがとうございました。
ホームページ「マナビトレイル」開設
MC メディアススタジオ、今日は東海市の市民大学平成嚶鳴館の講座「仕事にも日常にも活かせるビジネス思考」講師の小川そうしさんにお話を伺いました。仕事にも日常にも活かせるビジネス思考ということで話しを聞く前は、小川さんもバリバリのキャリアマンで難しそうだなぁ、賢そうな話についていけるかなぁと不安に思っていたのですが、まったくそんな必要はありませんでした。小川さん、とても気さくな方で話も分かりやすくて、私もついついインタビュアーということも忘れて、話しに入り込んでしまいました。
実は、小川さんはですね、今回のラジオ出演をひとつの大きなきっかけだと思っていただいたそうでホームページを立ち上げたそうです。小川そうしさんのホームページは、カタカナで<マナビトレイル>と検索すると出てきます。この地域の人たちとのお困りごとの相談であったり、交流の場にしたいとお話しされていましたので、みなさんもぜひマナビトレイルのホームページを覗いてみてください。なにかここでひとつ交流がうまれると私も嬉しいです。
以上
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