〔秘伝書②〕「営業改革。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード2/売れっこないもの売ってみた ~ダメそうなこと+だからいい~」
- 第一章.土台づくり④
- 童話うさぎと亀には学べない ~シナリオプランの骨子づくり~【2.04】
亀はうさぎに勝利した
有名な童話「うさぎと亀」の話です。走るのが得意なウサギは亀に「山頂まで競争しようよ」と言いました。途中まで圧勝していたうさぎは油断をして昼寝をしてしまい、その間に亀はうさぎを追い抜き、先にゴールしました。亀はうさぎに勝利しました。
ビジネスでは連戦連敗
一歩一歩は小さくとも続けることの大切さと、どんな得意なことでも油断すると大きな失敗をしてしまうことを教えてくれる話です。しかし、亀はうさぎが油断しない限り、どんなに努力しても勝ち目がありません。ビジネスの世界では亀は連戦連敗です。
犠牲的な頑張りは不毛
困難を乗り切るための犠牲的な頑張りや自己満足な努力は不毛です。今までと同じ努力で乗り越えられるのならば、とっくに乗り越えられていたはずです。前へ進むには「今までと同じ努力でないならば、いったい何だろう」と発想を変える必要があります。
評論家になり下がる
「NAViはくだらない商品しかない。こんなもの売れるはずない。魅力がないことを認めようとしない。これに気づかないのか」これらは長年NAVi普及に従事しているメンバーの言葉です。評論家になり下がり、もはやレースへの参戦さえ困難です。
リスタート
スポーツと異なり、ビジネスは自分でルールをつくれます。身にまとう攻守のアイテムも自在です。チームNAViは、亀がうさぎに勝つための戦術やルールを具体的に考えることからリスタートしました。チームNAViが自らに課した猶予は2年です。
得意と不得意
うさぎにも亀にも得意と不得意があります。亀は万年生きるとされる長寿の動物です。泳ぎも得意です。うさぎの寿命より長いレースにする、水が苦手なうさぎも多いことから川や池を横切るコースにするなど長所を引き出せるルールのレースで勝負します。
ライバル車に連戦連敗
NAViの主な長所は「高速走行時に汚れた排気ガスを出さない絶対的な環境価値」と「燃料充填所の耐震性が高く、大震災時も燃料供給が途絶えなかった実績」の2点でした。この長所だけではライバル車には連戦連敗です。短所を全く補えていません。
顧客価値を再設計
顧客価値を再設計します。新たな文脈を探し、短所を長所に変えていきます。どうしたらコモディ化を避けることができるかも考えて「行政の後押しを得る」「運送事業者の経営課題を解決する車にする」という文脈でシナリオプランの骨子を描きました。
- to do 07:商品の短所より長所を引き出すルールのレースを考えて勝負する。
- to do 08:事業戦略の下書きになる「シナリオプランの骨子」をつくる。
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