〔秘伝書①〕「営業改革。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード1/人類の祖先、木登り下手説 ~創意工夫はやがてみんなを豊かにする~」
- 第五章.リーダーの思考⑪
- 強い組織が大切にしていること 〜ひとつ上の役職の働き~【1.33】
刺激が多い組織
刺激が多い組織を目指します。配慮しながらも本音で話し、議論の炎上を歓迎します。挑戦する組織、何かを変えようとするときには必ず揉めます。答えの無いゲームを楽しむ思考を持ちます。イベントって楽しいを実感できる好奇心旺盛な組織は成長します。
ひとつ上の役職の働き
強い組織はメンバーがふたつ上の役職の視野で、ひとつ上の役職の働きをしています。派遣社員は社員のように、一般社員は番頭のように、番頭は課長のように働いています。弱い組織は真逆です。課長が番頭の仕事、番頭は社員の仕事をやってしまいます。
質、量、スピード
人や組織が未熟な間は、質や量よりスピードを優先します。完璧主義ではなく、完了主義を目指します。未完了は気持ち悪いという状態、仕組みをつくります。完了が近づくと見えるものもあります。偽完璧主義者は決断を逃げ、最初の一歩を踏み出しません。
選択肢は原則3つ
基本方針もルールも、より少なく、しかしより良くを追求します。行動を決める選択肢は原則3つに大別しておきます。判断のスピードも質も上がります。例えば、課長の仕事の差配の選択肢は、自分で今すぐやる、誰かに任せる、あとで考えるの3つです。
口だけ、目標数値だけ
二者択一の決断を迫られた時は投資思考で、より困難な方、累積的な利益が最大化する方を選択します。弱い組織は、口だけ、目標数値だけです。強い組織、学習する組織には、成長を実感できるモニタリング機能や軌跡を辿れるデータベースがあります。
第一人者になる
自主性を重んじることでメンバーの創意工夫は最大限に発揮されます。業務は期待値にこっそり10%オンすることを習慣化します。自分で仕事が創れる人になる、いつの間にか第一人者になることを目指します。+10%の創意工夫は必ず後で活きてきます。
顧客は評価者にあらず
顧客のためにを口実に、目の前の顧客の特殊対応を正当化しません。一顧客は決してメンバーの評価者にはなり得ません。給料は目の前の顧客ではなく、すべての顧客に喜んでもらった対価の按分であることを実感できる環境や評価制度を創り出します。
仕事中の充実感の密度
過労や極度のストレスは、人を潰し、判断を誤らせます。犠牲的な頑張りには依存しません。特にナレッジワーカーの成果は、ワークライフバランスが取れている時に最大化します。可処分時間と同様、一日の大半を締める仕事中の充実感の密度も高めます。
- to do 65:全員がふたつ上の役職の視野で、ひとつ上の役職の働きをする。
- to do 66:未完了=気持ち悪いという仕組みをつくる。(完了主義を目指す)
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