〔秘伝書③〕「不振事業の再生。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード3/赤字から稼ぐへ ~「高くても売れる」超優良サービスづくり~」
- 第四章 4年目のキセキ⑦
- ゲーム感覚で本気で挑む ~交渉力の磨き方~【3.35】
ゲーム感覚で挑む
スキルアップ勉強会の人気講座のひとつが「交渉スキル養成講座」です。すべてをさらけだし、心からお願いすればうまくいくと考えるのはウブすぎます。手の内を隠す、カードを温存しても構いません。交渉はゲーム感覚で様々な交渉術を駆使して挑みます。
ルールが変わるゲーム
遊ぶという意味ではなく、一戦一戦、真剣勝負、本気で交渉に挑み、結果を振り返ります。スポーツ競技との違いは交渉とは前提となるルールそのものを変えていく、変わっていくゲームです。勝手なルールを決められても柔軟に対応する適応力がいります。
交渉はオセロのよう
交渉はオセロのようです。最初に多くの石を取り過ぎると終盤になって打てる場所がなくなりあっという間に逆転されます。交渉も最初は意見を言うより相手の言い分を聞き、相手が求めるものや交渉決裂時に失うものを冷静に分析することが大切です。
断られてからが交渉
交渉は断られてからが勝負です。一度も断られない交渉は伝言か、さもなくば御用聞きです。交渉で大事なのはテクニックではなく考え方です。交渉は必ずしも勝ち負けではありません。両者ともに勝つ、第三の解で決着するケースは驚くほど多いものです。
見返りは堂々と
発注者と受注者は対等です。お金を払うから威張ってもよいということはありません。交渉では必ず譲歩し合いますが、見返りは堂々と要求します。見返りのない譲歩はあってはなりません。最初の譲歩は最大で、その後は徐々に譲歩の幅を小さくします。
予想通り反応しない
やっかいな交渉に勝つには相手の予想通りの反応をしないことです。常に手段が目的化していないかを確認します。目的はひとつですが手段は複数あります。相手の質問にただ答えるのではなく「あなたがどう考えるかの方が大事」と切り返し、揺さぶります。
ビックウィンを目指す
ウィン・ウィン交渉では、できる限りのビックウィンを目指します。相手が譲歩しても即座に受け入れないことです。相手に譲歩し過ぎたと思わせないことも大切です。条件をつけて最後は相手に断ってもらった方が相手も満足する状態をつくりだせます。
実践機会に溢れている
私たちが生きていく上で交渉は欠かせません。毎日何らかの交渉をしています。私たちは交渉力を磨く機会に溢れています。どんな高性能なコンピュータでも代替できない仕事が交渉です。これから生き残る仕事は創造性を伴うものと交渉を伴うものだけです。
- to do 67:交渉開始直後は、反撃せずに黙って聞く。どうぞ続けてと促す。
- to do 68:合意直前に小さな譲歩を迫る。(相手に譲歩し過ぎたと思わせない)
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