〔秘伝書③〕「不振事業の再生。ビジネス思考の秘伝52則 エピソード3/赤字から稼ぐへ ~「高くても売れる」超優良サービスづくり~」
- 第一章.1年目のキセキ⑩
- プロジェクトマネジメントの世界へ ~やる気を灯す~【3.10】
有期と独自と詳細化
業務は、毎日、毎週、毎月、継続的に行うルーチンワークと呼ばれる定常業務と、期間限定で行うプロジェクト業務に大別できます。定常業務のキーワードは、反復性、継続性であり、プロジェクト業務のキーワードは、有期性、独自性、段階的詳細化です。
元はプロジェクト業務
定常業務は、元々はプロジェクト業務であったが、何度も繰り返すうちに定常業務に変化したとみることもできます。定常業務に問題があれば、その仕事を一時的に期間限定のプロジェクト業務型で取り組むと容易に業務改善できることがあります。
第2フェーズ終了年は・・・
不振事業の再生にあたり、定常業務を今後10年間のプロジェクト業務と見なし、3つのフェーズ(3年、3年、4年間)に区分けしました。第2フェーズ終了年は、MNV設備販売25周年の節目に合わせました。みんながワクワクする中間目標を掲げます。
常に変化していく
品質管理や安全管理などうまくいくことを前提とした定常業務には、管理という静的な言葉が似合います。常に変化しないとうまくいかないことを前提としたプロジェクト業務には、マネジメントという動的、ダイナミックな言葉が似合います。
新たな価値の創造
管理は主に組織の内側に成果を求め、マネジメントは主に組織の外側に成果を求めます。定常業務、管理が求める究極の結果は「問題なし」という状態であるのに対し、プロジェクト業務のマネジメントが求める結果は「新たな価値の創造」です。
概念化能力が必要
管理ができる人はいてもマネジメントできる人が少ないゆえんは、ヒューマンスキルやマネジメントスキル以外にコンセプチュアルスキルという、多くの情報を整理分析し、複雑な事象を概念化することで物事の本質を見極める能力が必要なためです。
やる気を灯す
プロジェクトマネジメントのプロである私は、これまでMNV保守事業を定常業務として取り組んできた関係者のやる気を灯すために、あらゆる関係者をプロジェクトマネジメントの世界へ強引に導き入れました。リーダーには、わがままな一面も必要です。
PJ計画書が遂に完成
専門チーム発足から約1年が経った頃、目標や期間、コンプライアンス、要員、コミュニケーション、上位方針、アクションプランなどを盛り込んだプロジェクト計画書が遂に完成しました。ようやくプロジェクトチームとしての戦闘体制が整いました。
- to do 19:うまくいかない定常業務は、一旦プロジェクト業務型で取り組む。
- to do 20:プロジェクト計画書(の類)を作成する。上層部の承認を得る。
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